2011年7月30日 (土)

レドンドビ-チの夕日

何気ない夕日が沈む桟橋の光景です。
ロスのレドンドビ-チは太平洋に沈む夕日がきれいです。


Photo


夕日の逆光写真は光が強すぎて飽和に近づくので彩度が薄まりやすくなるので注意が必要です。
肉眼で見たら真っ青だったはずの青空を写真で撮ると白霞で薄まったような写真になるのと同じ理屈です。
また逆光写真はシャドウ部分が黒くつぶれやすく、対象が真っ黒につぶれたシルエット調の定番の表現になってしまいます。
<<写真は諧調が命。>>
しかしリニア(直線的)に光を表現するデジタルはこのようにすぐに持っている諧調の幅を使い切ってしまいます。

逆に人間の目は眩しいハイライト部から暗いシャドウ部まで、幅広い輝度での諧調差があっても飽和や黒潰れすることなく対象の光と色合いの変化を捉えるものです。目がくらむ夕日に目を向けても無意識に瞳を動かしていると同時に瞳が高速で拡大・収縮を繰り返すからこの写真のようにハイライトもシャドウもつぶれずに見えています。

人間の目で見たようにソフトウエアの力を借りて自然に表現しなおしたのがこの写真です。
フイルムカメラをやっている人で未だに「写真は撮ったままが真実を写しており、デジタルは単なる加工品」とみなす人がいますがフイルムカメラの表現も印画紙上の化学反応の助けを借りてハイライト部が飛びにくくなる性質に助けられていることを忘れているようです。また使うフイルムによってカラ-バランスや発色が大きく違い、本当の意味での中立的な色合いすら表現できていない事実を忘れています。

銀塩写真家がよく揶揄するように、デジタルの夕日写真はカラ-バランスや色温度を赤や黄色側に偏らせるとドラマチックで濃厚な夕日写真へ早変わりします。初心者がよく使うこの定番テクニックはデジタルでもベテランや目の肥えた人にはやはり評価されません。大切なのは一本調子の全面赤や黄色の光に写真を浸すことではなく、空一つにしても藍色から赤に変わる美しい色の諧調(グラデ-ション)の変化を表現することだと思っています。

この作品はただの夕日写真に終わらせず、沈み行く太陽、カモメ、ヨット、女の子と変化を加える要素を欲張って取り入れています。
自分でも気に入っているのは、このような役者がそろっているにも関わらず、無邪気な女の子は周囲に全く関心を払わず、海面にはねる魚の様子にくぎ付けになっていてことです。
逆にそのことで微笑ましくもあり、温かみを感じさせるシ-ンを切り取れた気がします。

自分が考えた英語での題名は「WE ARE WITH YOU」
うまく訳せませんが「僕たちは君を温かく見守っているよ」といった感じです。

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2011年7月17日 (日)

SILENCE

Silence


自宅から車で1時間半ほど行った房総の根本海岸で、津波の後に撮った写真。
まだ余震がひっきりなしで正直、大きいのが来たら数メ-トルの津波でも飲み込まれるだろうなと怯えながら撮影していました。そんな私をよそに海岸は漂流物もなく全くいつもと変わらない姿だったのが印象的です。

天の川は30分露光を5枚、合計150秒で濃度を上げノイズを薄めています。コンポジットという手法ですが、三脚撮影のため星は時間とともに回転するので星を重ねた時には地上部分がずれてしまいます。
地上は別に重ね合わせるのですが、今度は星がずれていきます。これに先述したきれいにそろった星の画像を綺麗に回転して重ね上書きする手法です。
岩のライティングは周囲の街灯や民家からの人口光で、自分のLEDライトを照射するような「やらせ」はありません。こういう演出には賛否両論があるでしょうが、どんな環境も創意工夫で美しく表現することが写真の面白さだと思っているのでネイチャ-系では恣意が入ったものは正直嫌いです。

1X.comというサイトに初めて投稿したらいきなり掲載された写真でもあります。
1X.comへ

英文ですが週に1-2枚タダでアップできる(採用されるのは5%程)ので腕だめしにいいかもしれません。
10枚以上ここに掲載されると上限を迎えるので、そうすると有料会員になる必要があります^^。
新着写真の嵐で掲載しても数人にしか見てもらえない日本の写真投稿SNSとは違い、ここは投稿がふるいにかけられるので残った写真への関心度・注目度が全然違います。あっという間に3万ビュ-を超えるからすごいですね。

世界レベルでもまだ星の写真は銀塩時代の遺物である、星が軌跡を描いて空中にひっかき傷が浮かぶスタイルが健在なので、このような斬新な手法が評価されたのでしょうか。静かなはずの夜空が騒々しくなり、まるで星が高速で動いているかのような錯覚を与える写真スタイルは私は嫌いです。この方法で天の川を撮るとブレてしまって模様も粒状感も損なわれ致命的なボケ写真になってしまいます。

PENTAXから手振れ補正用の機構を使って赤道儀なしで星の日周運動を追尾できる装置が発売になりました。

PENTAX PAGEへ

これからは天文マニアでない普通のアマチュア写真家が、満天の星を点像で美しく表現する時代になると思います。風景写真を美しく表現できる大勢の人たちが星の写真の分野にもどんどん参入すれば、望遠鏡を買う人も増えて日本の天文写真のレベルも徐々に上がるのではないでしょうか。

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